「さんふらわあだいせつ」鎮火せず





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フェリー火災 夜を徹し放水を続行


2015年8月2日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150802/k10010175931000.html


先月31日北海道苫小牧市の沖合で起きたフェリー火災は発生から3日目の夜になっても鎮火せず、海上保安本部は夜を徹して放水を続けるとともに、3日以降も船内の安全を確保しながら、行方が分かっていない乗員1人の捜索を進めることにしています。

31日苫小牧市の沖合を航行中のカーフェリー「さんふらわあだいせつ」で起きた火災は3日目の夜になっても鎮火しておらず、乗員で2等航海士の織田邦彦さん(44)の行方が依然分かっていません。

海上保安本部は断続的に放水を行うなどしていますが、火元とみられる車両デッキの付近は煙や熱のため立ち入れない場所があるということです。2日は特殊救難隊員が船の底のほうに近いエンジンルームやデッキ部分の捜索に当たりましたが、織田さんの発見につながる手がかりは得られなかったということです。

海上保安本部は夜を徹して放水を続けるとともに、3日以降も安全を確保しながら織田さんの捜索を進めるほか、フェリーの乗員から話を聞くなどして出火原因を調べることにしています。

また、フェリーをえい航するためのタグボートが3日未明にも現場に到着する見通しで、今後は消火作業をしながら近くの港まで移動させることを検討するということです。

一方、国の運輸安全委員会はほぼ同じ構造のフェリーを使って車が積まれた車両デッキの状況を確認したほか、火災が起きたフェリーを運航する商船三井フェリーの苫小牧支店の支店長などから聞き取りを行いました。
会社側への聞き取りは2日で終わり、鎮火するのを待って船体を詳しく調べることにしています。




「乗客救助に活躍したのは」

目的地まで50キロ以上の沖合で起きたフェリー火災。乗客に犠牲者を出さずに済んだ背景の1つに、周辺を航行していたカーフェリーに偶然乗り合わせていた消防隊員たちの協力がありました。

今回のフェリー火災で乗客乗員は、黒い煙が噴き上がるなか、近くにいた複数の船に救助されました。
乗員1人の行方が依然、分かっていませんが、乗客71人とほかの乗員たちにけがはなく、無事でした。

このうち乗客ら39人を救助した「シルバークィーン」号には、サッカー大会に出場するため青森県から北海道に向かっていた消防隊員たちのグループが偶然、乗り合わせていて、救助や避難誘導に協力しました。

その1人、消防士長の久保拓穂さん(36)は、避難してきた人たちの服に、番号を書いた粘着テープを貼って人数を把握したうえで、名前や体調などを聞き取って一覧表にまとめたということです。また、煙を吸った人がいた場合に備え、口や鼻の周りにすすがついていないか確認したほか、時間がたっても体調に変化が生じないか経過観察にも努めたということです。

久保さんは「内心、冷静ではありませんでしたが、仲間どうしで話し合ってその場でできることを考えました。避難してきた乗客や乗員たちは疲れてしょうすいし切っている状態で、泣いている子どもには『おじちゃんは消防士だから大丈夫だよ』と言って安心させました」と話していました。






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フェリー客減少懸念 観光、物流…各社、安全PR 苫小牧沖火災



2015年8月2日  北海道新聞
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0163751.html


【苫小牧】苫小牧沖の太平洋上で31日発生した商船三井フェリー(東京)の「さんふらわあだいせつ」の火災。夏休み中の事故に、地元経済、観光関係者の間には「観光客が減ってしまうのでは…」などの懸念が広がった。フェリー各社も、非常時の対応策などについて再確認し、安全性をPRすることで利用客減少を防ぎたい考えだ。

8月は夏休みに重なるため、市内の宿泊施設は、観光客やスポーツ合宿などでほぼ満室状態。フェリー利用客も多い。グランドホテルニュー王子の利部正敏宿泊部長は「フェリー火災の影響でキャンセルは出ていないが、若干の心配はある。旅行会社を通じたお客さまもいるので、週明けに動きがあるかもしれない」と動向を見守る。

フェリー乗降前後に市内で宿泊したり、食事をする観光客も多い。苫小牧観光協会の斎野伊知郎専務理事は「フェリーが街にもたらすものは大きい。夏だけでなく、秋の観光シーズンにも影響が出ないか心配だ」と話す。苫小牧商工会議所の藤田博章会頭も「観光も物流も増える時期の事故。フェリー客の信頼を失わないといいが…」と語った。


フェリー業界も火災の影響で、利用を控える動きが出てくることを懸念している。苫小牧―仙台、名古屋の航路を運航している太平洋フェリー(名古屋)本社運航管理部の広津玲治部長は「船旅の安全性をアピールしていくしかない。ホームページなどで積極的に情報発信し、利用客に理解してもらいたい」と話す。

火災を受け、フェリー各社は、安全管理や非常時の対応策などについて、あらためて確認した。

太平洋フェリーは、船員法で定められた毎月の「操練訓練」に加え、2カ月に1度、独自の緊急事態対応訓練も実施。船舶火災や座礁、かじなどの故障、油の流出など6項目の事態を想定し、現場と本社がやりとりをしながら、情報共有や連携を確認している。今回の事故を受け、今後は必要に応じてさらなる対策を検討するという。

広津部長は「運航するフェリーで同様の火災が起きないよう、気持ちを引き締めたい」と話している。(石川仁美、田鍋里奈)





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フェリー火災で東大野球部運搬係も乗船、救助 合宿の荷物届かない


2015年8月2日 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/topics/20150802-OHT1T50027.html



7月31日に北海道苫小牧市沖を航行中に火災事故が発生したカーフェリー「さんふらわあだいせつ」(茨城・大洗発苫小牧行き、1万1401トン)に、東京六大学リーグ・東大野球部の北海道合宿用用具を載せた車両が積まれていることが1日、スポーツ報知の取材で分かった。燃えてしまったかどうかも含めて確認できず、別ルートで到着した部員たちは不安の中、現地で用具を調達するなど対応に追われた。運搬役で乗船し、救助された野球部副務の中川弘毅さん(3年)は、事故当時の恐怖を語った。

監督らは飛行機で 今年の春季リーグで1694日ぶりに勝利。94連敗(2分けを挟む)をストップさせ、秋季リーグに向けて夏の合宿に臨もうとしていた東大野球部を、思わぬアクシデントが襲った。

チーム関係者によると、夏期合宿は1~10日まで北海道・室蘭市の室蘭新日鉄住金球場で実施予定。それに合わせ、フェリーには、中川さんがワゴン車を1人で運転して乗船した。試合用のユニホームや、バット約100本、ボール約600個、スパイク、ヘルメットなど、合宿で使用する用具を積み込み、現地に前乗りをする予定だったという。

中川さんを含めた乗客71人は全員救助(乗員1人が行方不明)されたが、消火作業は海上で行われており、車両など積み荷は接岸しないと降ろすことができないため、用具は船内に残されたまま。しかも、出火から丸1日が経過しても鎮火はしておらず、焼失している可能性も否定できない。

浜田一志監督や選手35人は1日、飛行機で現地入り。当初は、この日は移動のみの予定だったが、用具が届かなくなってしまったため調達作業に追われた。スパイクやバットなどは地元のスポーツ用品店で購入。ボールなどは合宿先の球場をホームとする社会人チーム「室蘭シャークス」の厚意で借りることができたという。

問題はユニホーム。8日に予定しているシャークスとのオープン戦は練習用のウェアで戦っても差し支えないが、合宿直後に東北遠征が控える。11~13日まで宮城県で「全国七大学総合体育大会」が開催。試合用ユニホームも、このために持参していた。運行会社の商船三井フェリーによると、船を近くの港にえい航できるのは3日未明以降。選手たちは用具が無事であることを祈りつつ、心配を押し殺して合宿に参加することとなりそうだ。



◆中川さん緊迫船内語る◆

「何度か爆発音が響き、船が大きく揺れました」。運搬役で火災に遭遇した中川さんは振り返った。「ボヤかな」。7月31日午後5時15分の火災発生時、船室で寝ており「火事です。ロビーに集まってください」との放送を聞いた時はそう思ったという。だが、手渡されたのは救命胴衣。緊急事態であることを悟った。

上部甲板で目に入ってきたのは、船の後方から上がる黒煙。身の回りの貴重品のみ持ち出すのを許された。「携帯と財布、部費を管理していたので、それだけはと思って」。パソコン、カメラは船内に置いたままだ。

船から垂らされた約12メートルの脱出用シューターで真下に下り、約20人の乗客とともに海上の救命いかだの上で1時間ほど待った。「泣き出す人もいたし、船酔いする人も。洋服もぬれ、救助後、ようやく浴衣に着替えられました」。他の船に救助され、衛星電話でチームに無事を伝えた。

苫小牧港上陸後、フェリー会社が用意した宿に入ったのは深夜2時過ぎ。仮眠を取り、この日午後4時には室蘭の合宿所入りした。「監督とナインからは『よく生きてたな』と声をかけられましたね」。長い一夜を過ごし、仲間たちの言葉に、ようやく落ち着きを取り戻したという。




【冷凍機付きトラックが出火原因か】

フェリー「さんふらわあだいせつ」の火災で、運航会社の「商船三井フェリー」(東京)は1日、火元付近に冷凍機付きトラックが積まれ船から給電を受けており、出火原因になった可能性があると明らかにした。火元付近にあった冷凍機付きトラックは3、4台。積み荷の冷凍食品などの品質を保つため、航海中は船からケーブルで給電し、冷凍機の運転を続ける。火災発見前は7月31日午後4時前後に巡回したが、異常は見つからなかったという。

第1管区海上保安本部(小樽)は1日、消火活動を続けたが、出火から丸1日が経過しても鎮火しなかった。上部のデッキには室温が約60度に達している部分もあり、放水で冷却した。

行方不明の2等航海士・織田邦彦さん(44)=広島県東広島市=の捜索も続けられたが、見つからなかった。














by funesuki | 2015-08-02 19:51 | フェリー


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