図書館船で子どもたちへ本の一期一会　建築家安藤忠雄さん「瀬戸内から大海へ」


2025年3月6日　共同通信
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子どもたちに海や島、本に親しみを持ってもらおうと、本を積んで瀬戸内海の島々を巡る子ども図書館船「ほんのもり号」が今春、就航する。世界的建築家の安藤忠雄さんが各地に寄贈している子ども向けの図書館「こども本の森」の一つ。船を図書館にするのは今回が初めてだという。（共同通信＝廣川隆秀）


安藤さんは「大切な一冊と出会って、瀬戸内から世界という大海に向けて羽ばたいてくれることを期待しています」と手書きのメッセージを寄せている。

安藤さんは2022年に図書館船の構想を公表。旅客船として約20年間、瀬戸内を航海していた小型船（19トン）の寄贈を香川県に申し出た。船の内装や設計は安藤さんの事務所が担い、蔵書は絵本や児童書、図鑑など約3千冊に上る。

運航期間は5年ほどで、毎年春～秋に県内の離島を中心に40回程度周遊する予定だ。波が高い冬は高松港で停泊中に利用することを想定している。乗船は「子ども優先」で定員は12人だが、12歳未満の子どもは20人ほど乗ることができる。

県は25年度の予算で約3900万円を計上するほか、県などでつくる実行委員会が寄付金を募っている。県の担当者は「夢のある楽しい事業。船に乗って瀬戸内と島、本に触れ、良い思い出をつくってほしい」と話した。

「こども本の森」は岩手県遠野市や大阪市、神戸市、熊本市にあり、広島市でも設置に向け協議している。






子ども図書館船「ほんのもり号」のイメージ（香川県提供）






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